X1 carbon 2020は買い?
こんにちは、タノスケです。
LenovoのThinkPad X1 Carbon、めっちゃいいノートパソコンなんですよね~。2015年モデルを初めて購入してから2016年版、そして現在は2018年版を愛用しています。
黒一色の質実剛健なデザイン、適度な深さがあってタイピングしやすいキーボード、14インチとモバイルとしては大きめの液晶など挙げればキリがありません。
そんなThinkPad X1 Carbonも今年は2020年版が発売されますが、やはり気になるのはスペック。
過去モデルからの買い替えや新たにThinkPad X1 Carbonを買おうかな、と考えている方に、最新版がいったいどんな進化をしているのか、各部ごとに比較してみました。
ThinkPad X1 Carbon 2020と過去モデルの比較
大きさ・重量
モバイルノートとしては大きめの14インチ液晶を搭載しながら、サイズ的には13インチクラスを実現したThinkPad X1 carbonシリーズ。
2020年モデルのサイズは横幅323mm×奥行き217mm×高さ14.9mmとなります。
13インチクラスの代表的なパソコン、マックブックプロ13のサイズが横幅304.1mm×奥行き212.4mm×高さ14.9mmなので、高さ以外はThinkPad X1 Carbonのほうが若干大きいものの十分にコンパクトではないでしょうか。
そんなThinkPad X1 Carbonの年式ごとのサイズ、重さは以下になります。
2017、18、19年版との比較
年式 | サイズ、重量 |
---|---|
2017年版 | 横幅323.5mm×奥行き217.1mm×高さ15.95mm 約1.13kg~ |
2018年版 | 横幅323.5mm×奥行き217.1mm×高さ15.95mm 約1.13kg~ |
2019年版 | 横幅323mm×奥行き217mm×高さ14.95mm 約1.09kg~ |
2020年版 | 横幅323mm×奥行き217mm×高さ14.9mm 約1.09kg~ |
これを見ると、2017年版と2018年版のサイズ、重量は同じ、そして2019年版と2020年版も高さが0.05mm違うだけでほとんど同じなのがわかります。
つまりThinkPad X1 Carbonは2018年版から2019年版のモデルチェンジで少し薄く小さく、そして軽くなり、2020年版はほぼ現状維持な位置づけかと思います。
といっても数ミリ、数グラムの変化なので、小型軽量化の視点でいえばここ4年くらい進歩がないことがわかります。14インチ液晶搭載としては限界の大きさに近いのかもしれません。
ディスプレイ
同じ14型ながら、フルハイビジョンから4K、タッチセンサー対応などさまざまな液晶ディスプレイを選べるThinkPad X1 Carbonシリーズ。2020年はどんな進化をしているのでしょうか。
2017、18、19年版との比較
年式 | 液晶ディスプレイ |
---|---|
2017年版 | フルHD IPS 300nit WQHD IPS 500nit |
2018年版 | フルHD IPS 300nit WQHD IPS 500nit |
2019年版 | FHD IPS 400nit FHD IPS タッチパネル 300nit FHD IPS プライバシーガード 400nit WQHD IPS 300nit UHD(4K) IPS 500nit |
2020年版 | FHD IPS 400nit FHD IPS タッチパネル 400nit FHD IPS プライバシーガード 500nit WQHD IPS 300nit UHD(4K) IPS 500nit |
2019年モデルからの進化としては、液晶の輝度アップ(単位:nit「ニト」)があります。
nitはカンデラ毎平方メートルとも呼ばれ、わかりやすく言えば1nitは1cd/㎡となります。
フルハイビジョンのタッチパネルタイプの液晶が輝度300nitから400nit、プライバシーガード(電子的なプライバシーフィルター機能)タイプが400nitから500nitに。
それ以外のタイプは特に変わっていないので、該当する液晶を選ぶ方は恩恵があるかもしれません。
ただ、私が使っている2018年モデル(フルHD液晶、300nit)で特に暗いと感じないですし、緻密なグラフィック用途などでもない限りそこまで気にする必要もないかと思います。
CPU
パソコンの頭脳といえるCPU。ThinkPad X1 CarbonはインテルのCPUを使用しています。
2017、18、19年版との比較
年式 | 品番 |
---|---|
2017年版 | 第7世代インテルCPU Core i5-7200U Core i5-7300U Core i7-7500U Core i7-7600U |
2018年版 | 第7、8世代インテルCPU Core i5-7300U Core i5-8250U Core i5-8350U Core i7-8550U Core i7-8650U |
2019年版 | 第10世代インテルCPU Core i5-8265U Core i5-10210U Core i7-8665U Core i7-10510U Core i7-10710U |
2020年版 | 第10世代インテルCPU Core i7-10710U 以下不明 |
調べたところ、現状で最高ランクのCore i7-10710Uモデル以外、詳細なラインナップはわかりませんでした。
ただ、現在インテルのCoreシリーズは第10世代ですが、Tiger Lake CPUと呼ばれる次の第11世代は2020年中期~後期に製造されるという話があり、ThinkPad X1 Carbon 2020の発売には間に合わなそうなのでおそらく現状のシリーズが中心となります。
CPUの性能を表すベンチマークの数値で比較したのが以下のグラフです。
ベンチマーク比較(Passmark CPU mark スコア)
メモリ
メモリに関しては品番は明らかになっていませんが、最大16GBで変更はありません。
2017、18、19年版との比較
年式 | 品番 |
---|---|
2017年版 | LPDDR3 1866MHz 最大16GB |
2018年版 | LPDDR3 2133MHz 最大16GB |
2019年版 | LPDDR3 2133MHz 最大16GB |
2020年版 | 最大16GB(品名、クロック数不明) |
2018年モデルの時に1866MHzから2133MHzにクロックアップしています。X1 Carbonのメモリはマザーボードに直付けされており交換は不可能。予算が許す限りメモリ容量は多いほうがいいですね。
ストレージ
ThinkPad X1 CarbonのストレージはHDDではなくすべてSSDです。基本的には年式が新しくなるごとに容量が増え、2019年モデルは最大2TBですが、2020年版も特に変更はありません。
SSDに限らずCPU性能などの進化は目を見張るものがありますが、SSDで2TBってものすごい容量ですよね。価格もアマゾンで見たら2万円台からあるなど、数年前では考えられなかった値段ですし。
2017、18、19年版との比較
年式 | 品番 |
---|---|
2017年版 | SATA SSD PCIe-NVMe SSD 最大256GB |
2018年版 | SATA SSD PCIe-NVMe SSD 最大256GB |
2019年版 | SATA SSD PCIe-NVMe SSD 最大2TB |
2020年版 | SATA SSD PCIe-NVMe SSD 最大2TB |
キーボード
薄型ノートにありがちなペチペチとしたキータッチではなく、浅めながらしっかりと押せるThinkPad X1 Carbonシリーズのキーボード。
IBMのThinkPad時代からキーボードの質の高さは知られており、これがあるから他社には行けないという方も多いのではないでしょうか。
あと、数値には表れませんがキートップの湾曲も絶妙なへこみ具合で、タッチした時の指先の収まり感が絶妙なんですよね。
2017、18、19年版との比較
年式 | キーピッチ、キーストローク |
---|---|
2017年版 | 約19mm、約1.8mm |
2018年版 | 約19mm、約1.8mm |
2019年版 | 約19mm、約1.5mm |
2020年版 | 不明 |
キーピッチは変わりませんが、2018年版を境にキーストローク(押し込める深さ)が浅くなっています。2020年版の詳細はわかりませんが、おそらく2019年版を踏襲したものになるかと思います。
あと2018年版で感じたことですが、タッチパッドの感覚がものすごく自然になりました。
指の動きとカーソルが滑らかに連動する感じで、合わせたい場所までスーッと動いてピタッと止まる。タッチパッドでは一番だと思っているMacbookシリーズにかなり近づいたのではないでしょうか。
2016年版のThinkPad X1 Carbonはタッチの感度が悪く、カーソルの動きがカクカクしたり急に止まったり、位置が飛んだりとまともに使う気が起きなくていつもOFFにしていましたが、今は普通に使えるレベルですね(個人的にはマウスが好きなので常用することはないですが)。
そしてもちろん、ThinkPadと言えばトラックポイント。慣れるまでは扱いが難しいですが、使っていくうちにタッチパッドやマウスに近い操作ができるようになります。
トラックポイントとタッチパッドの両方を搭載しているのも他にない強みですね。
バッテリー
バッテリーは2019年版で51Whと容量ダウンしています。
2017、18、19年版との比較
年式 | 容量 |
---|---|
2017年版 | 57Wh |
2018年版 | 57Wh |
2019年版 | 51Wh |
2020年版 | 51Wh |
ThinkPad X1 Carbon 2020は買いなのか
ここまで読まれた方はおわかりかと思いますが・・・
ThinkPad X1 Carbon 2020は2019とほとんど違いはありません。
私の所有する2018年モデルからだとCPUやストレージ、液晶などいろいろと変わっていますが、2019年モデルから見たら微妙なブラッシュアップの域を出ないかと。
自動車でいえばフルモデルチェンジではなくマイナーチェンジという感じですね。
なので、買い替えをお考えの方は2020年版を待つ必要はないと思います。2019年モデルがクーポンやセールで安い時に購入するのが賢いやり方です。