PSEマークのないモバイルバッテリーが店頭から消える!?手持ちの製品を確認してみた

手持ちのモバイルバッテリー

いよいよ2019年2月1日から、PSEマークがないモバイルバッテリーは販売ができなくなります。在庫を含めて、完全に店頭から消えることに。

経緯や法改正の詳細ついては以下の経産省のページに書かれています。

この記事では、そもそもPSEマークって何?という話や新制度の背景、手持ちのモバイルバッテリーの対応状況などについてまとめました。

Amazonで異様に安いモバイルバッテリーをポチるのがけっこう好きなんですが、2月以降はこうしたマイナー商品も少なくなるかもしれないですね。

PSEマークとは

PSEマークとは電気用品安全法(PSE法)を守って製造・輸入された家電製品に付けられるマークのことです。

実際に手に触れるものや、お年寄りや小さな子どもが使うなど、より安全性が求められる製品を対象に、このPSEマークがつかない商品は売ることができません。

ただ、PSEマークは国から認証されたり、取得したりするものではありません。

メーカーや輸入業者が、電気用品安全法に基づいた試験などを行い、記録を残し、基準をクリアしたことを示すために付けるものです。

あくまで作る・販売する側が行うことなんです。

モバイルバッテリーは今まで、PSEマークの対象ではなかったのですが法改正で新たに対象に加わることになったのです。

といっても、この決定がされたのは去年の今頃で、対応の準備期間として1年間の猶予が設けられていました。

それが1月31日に終了し、いよいよ2月1日からはモバイルバッテリーにもPSEマーク表示が義務付けられることになります。

爆発するモバイルバッテリー

そもそも、何でこうなったかというと、モバイルバッテリーの事故が後をたたなかったからです。

私も経験がありますが、何百回も充電して古くなったモバイルバッテリーが膨らんだりするんですよね。それが行き着くとある日突然破裂したりします。

SNSでちょっと検索してみても、たくさん出てきます。特に3、4件目の膨らみ方といいヤバすぎ・・・

こんなバッテリーを夜使ったたま寝てたら、爆発・引火して火事になってもおかしくありません。

以下の動画は、NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)が作ったモバイルバッテリーの発火実験です。凄まじい勢いで破裂しているのがわかります。

最後に出てくるのなんて、まるで花火ですね。

こんなのが目の前で起きたら大怪我は免れません。飛び散った破片が目にでも入ったら失明の危険もあると思います。

翌朝から使うために夜の間に充電することがよくありますが、この動画を見て「もうやめよう」と思いました。たまにホットカーペットの上に置いてて異様に熱くなってることもあるのでホント気をつけようと思います。

PSEマークがあってもなくても、この動画を見ると使うのが怖くなりますね。

手荒に使いがちなモバイルバッテリーはリスク大

まず大前提として、PSEマークの有無に関係なく、モバイルバッテリーは危ないものという認識を持つことが大切です。

モバイルバッテリーはカバーの中に電池が入っていますが、使われているのはリチウムイオン充電池(乾電池型やポリマー型)という、普通の電池に比べて高出力のもの。

しかも充電という行為そのものが負担になります。

空の電池に電力というエネルギーをギューンと溜めていくさまは、いわば水風船にどんどん水を入れていくようなもの。しかも同じ容器に何十回も、何百回も出し入れを繰り返します。

もちろん電池はゴム風船より圧倒的に丈夫ですが、それでも劣化は避けられません。

通常、モバイルバッテリーは電流の流れすぎやショートを防ぐ保護回路がありますが、長く使っているうちに壊れることがあるんですね。

カバンの中に雑に入れたり、時には落っことしたり水をこぼしたりしても、充電に問題がなかったら普通に使い続けてしまいがち。

保護回路の劣化や破損で押さえの効かなくなったエネルギーが暴走し、最後は破裂・引火という事態を引き起こします。

手持ちのモバイルバッテリーでPSEマークの有無を確認

このブログにもいろいろレビューを載せていますが、私はモバイルバッテリーが好きでかなりの数を持っているので、PSEマークの有無を確認してみました。

製品名 PSE 製品名 PSE
Anker PowerCore 13000
Anker PowerCore 13000
なし Anker PowerCore 26800
Anker PowerCore 26800
あり
Anker PowerCore Speed 20000
Anker PowerCore Speed 20000
なし cheero Power Deluxe 20100
cheero Power Deluxe 20100
なし
cheero Powermix 6000
cheero Powermix 6000
あり MAXOAK 50000
MAXOAK 50000
なし
MOXNICE 10000
MOXNICE 10000
なし MRCOOL 10000
MRCOOL 10000
なし
Orsqu 6000
Orsqu 6000
なし RAVPower 20100
RAVPower 20100
あり
RAVPower25000
RAVPower25000
なし サンパワーパワーバンク
サンパワーパワーバンク
あり
ダイソーのバッテリー
ダイソーのバッテリー
なし

という感じで、13製品のうちマークがあるのは4製品のみ。アンカーの同じシリーズでもマークがあるものとないものがあるなど、結構ばらつきがありますね。

人気メーカーはさすがの対応

AnkerのAmazon販売画面

と思ったら、さすが人気のメーカーはきっちり対応してきました。

モバイルバッテリー一番人気といえるAnkerですが、Amazonのページを見るとすべてPSE認証済みの表記。

ライバルと思っていたRAVpowerは現時点(1月31日)では表記に変化なし。cheeroはPSE対応と非対応のものが混在していました。

1年の猶予期間があったことを考えると、ちょっと残念な結果です。

PSEマークがあるからといって安心は禁物

ということで、2月からは制度的には安全のお墨付きバッテリーを購入できるわけですが、100%安心してはいけないと思います。

先述しましたが、モバイルバッテリーはどうしても雑に使われやすいので、肝心の保護回路などが壊れる可能性があるからです。

また、PSEマークは国から認証を受けて取得するわけでなく、あくまでメーカーや輸入業者側が自主的につけるもの。

つまり、その製品が本当に基準を満たしているかどうかは、ユーザー側からはわかりません。つまり悪いことを考える業者がいるかもしれない、ということです。

だから、PSEマークがあるからといって安心しすぎるのは禁物。特に、ある程度古くなったモバイルバッテリーは使わないくらいの意識でもいいかもしれないですね。

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