こんにちは、こんばんは、タノスケです。
「その時」は、突然やってきました。
今まで何の問題もなく、何も意識することなく、廊下とダイニングを行き来するために通っていたドア。
先日、晩ごはんを食べるためにダイニングへ向かい、いつものドアのノブを捻ったのですが、何か妙な空回り感がしてドアが開きません。
右に左に何回もガチャガチャとドアノブを回しても、うんともすんとも言わず。
ドアと壁のわずかな隙間から見えるロックの突起部分が、ドアノブをどんなに回しても微動だにしておらず、完全に壊れてしまいました。
このままではとんでもなく不便なので修理する必要がありますが、業者に頼んだら値段が高そうだし、自分で直せないのかといろいろ調べました。
すると交換部品は通販やホームセンターに売っていますし、調べた限り作業内容もそんな難しそうではなかったので、自分で修理することにしました。
というわけで、以下はドア修理の手順になります。もし私と同じようにドアが壊れて困っている方は、何かの参考にしていただければ幸いです。
壊れたドア修理の手順
これが今回壊れたドアです。左右にドアノブを回すと解錠できる、いたって普通の商品です。
隙間から見たロック部分(ラッチというらしい)。
通常はドアノブをひねると、ここが引っ込んだり飛び出したりしてロックや解錠できるのですが、いくらノブを回してもまったく反応しません。
つまりこのままでは、物理的にドアを開けるのは不可能です。
結論を先に書きますが、調べた限りこの状態では、ラッチを切断するしかないようです(あくまで私が調べた限りなので、他にいい方法がもしあったらすみません!)。
このドアノブはもう何十年も前の古い商品ですし、破壊して新しいものに取り替えるのに抵抗がなかったので、強硬手段を選択します。
ということで、工具箱から金属用ノコギリを引っ張り出してきました。
ひたすら地味な作業。すき間に刃を差し込み、ギコギコと少しずつ削っていきます。
ちょっとわかりにくいですが、ラッチ先端部分の半分くらい切れました。
切り始めてからの作業時間は10分ほど。思ったほど硬い金属ではなかったようで、切削っていくのにそれほど力は必要ありませんでした。
ちょうど手が疲れてきたころに切断できました。当たり前ですが何の抵抗もなくドアが開きます。
次はドアノブを外していきます。
なぜこの作業が必要かというと、先程切断したラッチはドアに挿入されている本体にドアノブの軸が通っており、ドアノブおよび軸を外さないと取り出せない構造になっているからです。
ドアノブと軸部分はイモネジで固定されているだけなので、マイナスドライバーでネジを緩めれば簡単に外すことができます。
イモネジが外れました。もうドアノブはぐらぐらです。
軽く引っ張ればドアノブが外れます。
ドアノブは、両端にねじ山を切られた軸にネジ止めで固定されているシンプルな仕組みです。
つまりドアノブを締め込みすぎるとノブが回らなくなってしまうので、適度に遊びのある位置で止め、ノブの固定はイモネジで行う構造ですね。
反対側のドアノブと軸を外した状態です。いよいよラッチ部分をドアから取り出していきます。
ラッチとドアを固定してる2本のネジを外してから、適当なドライバーなどを穴に差し込み、左側(ラッチがドアから外れる方向)へぐいっと押せばラッチが外れていきます。
このあたり、ドアの種類や建付けによっても固さが変わりそうなので、ある程度の力技は必要かもしれません(私の場合、すでに壊れているラッチなので強引にやっちゃいました)。
外したラッチはこのようなT字型をしています。右にある四角い穴が、ドアノブの軸が通っていた部分です。何十年もの時間を感じさせる汚れ具合でした。。。
こちらが交換する新しいラッチです。
実はラッチは大きさが異なるさまざまなタイプがあります。中でも重要なのが赤枠で囲った2点(バックセット、角心穴)です。
- バックセット:ドアの端から角心穴の中心までの距離
- 角心穴:穴の径
上の画像のように、ラッチを交換する場合、バックセットの長さと角心穴の大きさは必ず同じものにする必要があります。私の場合バックセットが55mm、角心穴が7mmのタイプでした。
さらに仕様表を見ると、メーカーの互換性やレバーのタイプなど細かく分かれています。
ドアの種類など星の数ほどたくさんありそうですし、私も互換性については細かいことはわからないので、間違えると致命的なバックセットと角心穴のサイズだけは必ず合わせて、あとは何とかなるだろうという気持ちで選びました。
最悪、多少の加工が必要になったとしても、ドアは木製なので削ったりもしやすそうですし、まあいいやという感じです(ズボラ)。
新しいラッチをドアに差し込みます。新品だからか多少きつかったですが問題なく挿入。
2つのネジ穴もずれてないようです。ちょっと安心。
あとは保護のパネルをかぶせてからネジ止めします。
何故か下部の穴だけ、新しいネジがうまく入らなかったので、もともと付いていた古いネジで止めています。ちょっと締め付けが緩かったのですが、固定には問題なさそうなのでこのまま進めます。
木ネジなのであまり締めたり緩めたりすると、ネジ穴がバカになってしまいそうですし。
ラッチを固定できたら、ドアノブの軸を通してイモネジで固定すれば完了です。
あとは開閉に問題なければOKですが、実にスムーズに、ラッチ先端がどこにひっかかることもなく無事に開閉ができました。めっちゃ嬉しい!(中に隠れる部品なので見た目に何の変化もないですが)
トータルの作業時間は約1時間といったところです。かかった費用も交換用ラッチの1,398円のみ。意外と安くて簡単に、ドアの修理ができたので満足度の高い作業でした。
業者に依頼するといくらかかるのか
上記で費用について少し触れましたが、今回のような作業を業者に頼んだ場合、いったいどれくらいの費用がかかるのでしょうか。気になったので調べてみました。
グーグルで「ドア ラッチ 交換 費用 業者」といったキーワードで検索し、表示された業者のページをいくつか見て、以下に引用します。
これは、その業者の本当の費用ではなく一般論的な話ですが、およその参考になるかと思います(たぶん本当の金額は実際に見積もりを取らないとわかりません)。
業者「カギのサポート」の場合
業者にドアノブ交換を依頼すると、技術料や出張料が本体価格に上乗せされます。
ドアノブのみを交換する場合、玄関や室内問わず、技術料は10,000円~20,000円です。
ただし、ケースごと交換する場合や構造的に難しいドアノブの場合、30,000円~40,000円ほどの技術料がかかることがあります。出張料は地域や業者によって異なりますが、0円~8,000円のところが多いです。公式サイトより
業者「鍵の鍵猿」の場合
一方、鍵屋に依頼した場合の料金相場は、ドアノブ修理の場合、工賃8,800円~、ドアノブ交換の場合、工賃として11,000円~ + 部品代がかかります。
鍵屋によってはそれ以外に、現地までの出張費・見積もり費用等を請求してくる場合があるので要注意。公式サイトより
業者「ライフサポートサービス」の場合
ドアノブ修理にかかる費用(ラッチ交換)
川口技研 LZラッチ8ST 【ラッチ】主な使用用途:GIKEN製のレバー
室内錠の中でも広く使われているGIKEN製のドアノブ・レバーに用いられているラッチ。
このラッチという部分はドアノブの心臓部でもあり消耗品です。主にこのラッチが壊れてしまうことによって、ドアノブの不具合が起きますので10年以上使われているGIKEN製のレバーはラッチ交換をお勧めします。
¥9,720(部品代+工賃+税)の総額料金 公式サイトより
工賃は業者によって違うものの、特に複雑な作業がなかった場合で1万円台という感じですね。あと業者によっては出張料として数千円を請求される場合もあります。
安心を求めるなら業者一択ですが
ドアのラッチ交換の場合、複雑ではないもののドアノブを外したり、ラッチを入れ替えるなどの作業が発生するため、DIYが苦手な方なら業者への依頼が安心です。
ただし当然ですが、自分で交換するより圧倒的に費用がかかります。
もし、作業中に不測の事態が起きて工程が複雑になったりしたら、数万円という痛い出費を覚悟する必要があるかもしれません。
私はこの手の作業がわりと好きなほうで、一通りの工具を持ってはいますが、今回の作業はかなり簡単な部類でした。
結局必要な工具はプラスドライバー、マイナスドライバー、金属用ノコギリだけだったので、特に特殊な工具も必要としません。
費用も1,000円台と安く上がったので、気持ち的にはラッチ交換程度なら自分でやったほうがいいのではと思います。
ただし、もしこの記事を参考にしてご自分で作業される場合も、自己責任でお願いします。