こんにちは、タノスケです。
この記事では、高報酬と言われる出前館の報酬体系について、他社と比較した一覧表を軸に解説しています。
報酬さえ高けりゃ他はどうでもいいというのは暴論ですが、業務委託で働く以上、1円でも単価は高いほうがいいに決まってますよね。
2022年夏にシステムがガラリと変わった出前館ですが、果たして報酬面で本当に他社より有利なのか、ぜひご確認ください。
出前館の報酬体系は最もシンプルだった
出前館の報酬システムは、他社に比べてるとかなりシンプルなものでした。
配達する距離に関係なく、1件あたり660円もしくは715円の固定報酬というもの。
これに地域や時間帯によって異なる「ブースト」の倍率をかけ合わせたものが報酬額でした。
ただし、2022年の8月より報酬体系が一新し、他社デリバリーと同じように距離によって報酬が変動する仕組みになりました。
ブーストは以前と変わらず存在し、報酬額の合計はブースト倍率をかけ合わせたもの、というのは変わりません。
出前館と他社の報酬を比較(基本料金)
業者名 | ベース報酬 |
---|---|
出前館 | 550円~870円 |
Uber Eats | 300円~ |
menu | 約300円~ |
Wolt | 約300円~ |
出前館の基本料金について
出前館のベース報酬は基本報酬と距離報酬の合計額になります。
以前は距離報酬がなく報酬は完全に固定でしたが、2022年8月にシステムが一新され、現在のような形になりました。
距離報酬との合算は他社が取り入れている方式なので、改定によってフードデリバリーの報酬体系としてはスタンダードになったといえます。
基本報酬の金額は、地域によって以下のように異なります。
●それ以外の都道府県:550円
これに加え、新たに距離報酬が導入されました。
出前館の距離報酬は、店舗から届け先までの距離によって金額が決まります。
単純にいえば遠いほど報酬が上がるのですが、3km以上からは金額が一定のため、ロングになるほど美味しいわけではありません。
ここが他社と決定的に違う点です。以下の方のように、最近のウーバーイーツでたまに見る「コストコ長距離配達でとんでもない報酬」みたいなのは不可能です。
これはきっと
ラスボス的なやつやな pic.twitter.com/XIsLRrKX9a
— エス🔰@カブx 神戸 (@snocolor2101) September 9, 2022
しかしダブルとは言えこの距離と金額はヤバいですね。そもそも出前館でこんな長距離案件はありませんが。。。
1km未満:0円
1km~2km未満:60円
2km~3km未満:150円
3km以上:270円
●それ以外の都道府県
1km未満:0円
1km~2km未満:50円
2km~3km未満:120円
3km以上:220円
さらに言えば、2kmより短い距離だと以前の報酬額より下がってしまいます。
ショート案件をたくさんこなすことで大きく稼げた出前館のメリットが薄れた一方、2km以上の比較的ロングの案件が有利になったということですね。
早押し競争に勝てていた上級者は不満かと思いますが、これから出前館を始める方にとっては、現在の報酬体系のほうが取り組みやすいのではと感じます。
ウーバーイーツの基本料金について
ウーバーイーツの配達報酬は、基本料金と配達調整金の合計額になります。
そして基本料金は「受け取り料金」「受け渡し料金」「距離料金」によって決まります。項目が細かく分かれており、出前館よりやや複雑です。
受け取り料金とは、店舗での料理の受け取りに対する報酬、受け渡し料金とはお客さんに料理を渡す際の報酬、距離料金とは店舗から届け先までの距離に対する報酬になります。
出前館と決定的に違うのは、上記の報酬金額は明示されていない点です。
他社にない配達調整料金とは
さらに、ウーバーが2021年5月10日から導入しているのが配達調整料金です。
たとえば、店舗に着いたのに料理ができてなくて待たされたり、届け先でお客さんがなかなか出てこなかったりした場合、受注時に表示された報酬額よりも高い報酬を受け取れます。
詳細な金額は明かされていませんが、経験上、1分の遅れごとに30円くらいが追加されるように思えます。
また、時間の遅れ以外にも、注文に対して配達員が少なすぎる場合に、通常より報酬が加算されることもあります。
こうしたフレキシブルさは出前館にはない仕組みなので、ウーバーの強みといえますね。
menuの基本料金について
menuの報酬体系は、1回の配達ごとに設定されている固定報酬と、配達距離に応じた距離報酬の合計額から、サービス手数料を差し引いた額が基本報酬になります。
ウーバーイーツと違うのは、それぞれの報酬額が明確にされていることです。
固定報酬は260円、距離報酬の計算式は、(店舗までの距離+注文者までの距離の2乗)×40の合計額になります。
従来は、店舗までの距離と注文者までの距離の合計に対する2乗だったのですが、2022年2月24日に改定されました。
つまり、ピック距離は短く、ドロップ距離が長いほうがより報酬が上がります。
menuの場合、加盟店が多いエリアの近くで待機しつつ、ドロップ距離ができるだけ長い案件を獲得するのが高報酬のポイントです。
Woltの基本料金について
ウォルトの報酬体系も、基本料金と距離料金の合計額なので、そういう意味では現在の出前館とかなり似ています。
ただし特徴的のが、基本料金はエリアや時間帯、曜日によって大きく変わる点にあります。
このエリアによっての料金の変動幅がけっこう大きく、例えば同じ神奈川県でも横浜市は基本料金450円なのに、湘南地域は700円だったりします。
もっとも基本料金が高いのは静岡市や浜松市で、なんと破格の1,000円。
住んでいる地域によって報酬が異なるのは完全に運の要素なので、高報酬エリアにお住まいの方はウォルトを稼働するのは大いにアリだと思います。
距離料金は100m単位で増えていき、ほとんどの地域で100mあたり10円が加算されます。
あとは車両の種類で基本料金が変わり、自転車はバイクや車に比べて金額が低く設定されています。
出前館と他社の報酬を比較(インセンティブ)
業者名 | インセンティブの内容 |
---|---|
出前館 | ・ブースト ・赤オファー |
Uber Eats | ・クエスト(日またぎ、雨) ・ブースト |
menu | ・ブースト ・ランク報酬 ・レベルアップ報酬 |
Wolt | 約300円~ |
出前館のインセンティブ
出前館のインセンティブは、基本報酬に対してかかるブーストが基本です。
ブーストはエリアや時間帯によって変わるのですが、たとえば基本報酬が600円でブースト1.5倍なら、報酬は900円になります。
最大では3倍がでることもあり、こうなると1件の報酬が2,000円前後になるので、かなり割のいい状況になるでしょう。
ブーストは昼や夜のピークタイムと土日祝日に高くなる傾向があるので、副業で効率よく稼ぐならブーストが上がる時間帯を事前に把握するのが大切です。
赤オファーによる上乗せも
また、ブーストの他に赤オファーとよばれるインセンティブもあります。
これは、他の配達員に長時間受諾されなかった案件など、完成から時間がたったオファーに対して報酬を上乗せするものです。
気になる倍率は基本報酬の30%になっています。
ただ、赤オファーは通常より高い報酬をもらえるのが魅力ですが、放置されて冷めている料理が多いため、注文者からのクレームが来やすいのが注意点です。
ウーバーイーツのインセンティブ
ウーバーイーツのインセンティブは、何と言ってもクエストです。
クエストは配達した回数に応じて報酬が上乗せされるシステムになっており、たとえば90回配達すると13,500円ボーナス、といった感じです。
クエストが実施される期間は、ウーバーイーツが始まってから現在までさまざまな変化を辿ってきましたが、現在は日曜日からの1週間になっています。
課題となる回数は人によって異なり、1週間で30回の人もいれば、130回の方もいるなど千差万別です。
この判断基準は明記されていませんが、おそらく期間あたりの配達回数が大きく影響していると思われます。
クエストは他に、雨が降ったときだけ開催される雨クエスト(最近は行われないことも多い)、しばらく配達から離れた際の再開クエストなどがあります。
時間帯やエリアによって異なるブーストも
ウーバーイーツには、基本報酬に対してかかるブーストとよばれる仕組みもあります。
ブーストは稼働しているエリアや時間帯によって倍率が変わるのですが、通常は1.1倍~1.6倍です。
基本報酬に対してだけブーストはかかるので、実際のアップ額は多くても50円ほどですが、回数を多くこなせば馬鹿にならない差になってきます。
ブーストはアプリ内でいつでも確認できるため、より報酬単価を上げたいならブーストが高い時間帯やエリアで稼働することが大切です。
注文が多い時に発生するピーク料金(シミ)
配達員の間ではシミと呼ばれているピーク料金も見逃せません。
これは、都心部のピークタイムなど注文がたくさん発生する時に、報酬額に上乗せされるボーナスです。
シミと呼ばれる理由は、アプリ上でピーク料金が発生しているエリアが黄色っぽくシミのように表示されるためです。
注文の集中具合で金額は変わりますが、現在は100円~200円が相場になっています。
menuのインセンティブ
menuのインセンティブは、ランクアップボーナスとレベルアップボーナスがあります。
レベルアップとランクアップ、ちょっと名前や意味が似ていますが、menuにはRPGのように経験値というシステムがあり、どちらのインセンティブも経験値のたまり具合で付与されます。
レベルアップボーナス
menuは配達で得られる経験値によるレベルが設定されており、最大でレベル50まで上がります。
経験値がたまってレベルが上がる仕組みは、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなどのRPGとまったく同じですね。
レベルが1つ上がるごとに、100円から最大10,000円までのボーナスを受け取れます。
ランクアップボーナス
レベルアップと紛らわしいのですが、こちらのランクアップボーナスは直近8週間で獲得した経験値の数によってランクが決まります。
最初はランクC1から始まり、最も高いランクのS5まで合計20段階に設定されています。
ランクが上がるほど基本報酬に対してのボーナス率が上がるため、熟練者はますます稼げるというわけです。
ただしランクの注意点は、下がる場合もあることです。
ランクごとに設定されている必要経験値に満たないと、ひとつ下のランクに落ちてしまいます。(私も数ヶ月menuを稼働しない期間があり、その時は最低ランクのC1まで下がってしまいました。)
Woltのインセンティブ
Woltのインセンティブは、ウーバーイーツのクエストと同じようなWeeklyボーナスが用意されています。
Weeklyボーナスは毎週月曜日から日曜日が対象期間になり、配達した回数に応じてボーナス報酬が支払われる仕組みです。
報酬額はエリアによって異なるため一概にはいえませんが、およそ1配達あたり30円~60円のプラスなので、Uber Eatsのクエストよりも少し低めに感じます。
出前館はそもそもの基本報酬が高い+ブーストで有利
出前館にはUber Eatsのクエストやmenuのランク・レベル制など、凝ったインセンティブはなく、基本報酬とブーストのみのシンプルさが特徴です。
仕組みがわかりやすいため、初心者でも迷うことなく取り組めるでしょう。
そもそもの基本報酬が高めのため、ブーストの倍率によっては1件2,000円レベルの報酬が狙えるのも大きな魅力です。
システム改変前ほどの苛烈な早タップ競争もなくなり、フードデリバリーで稼ぐなら、出前館はぜひ登録しておきたいサービスですね。